セキュリティソフト大手シマンテックのオールインワンパッケージ「Norton360」を試用した結果をレポートする。
検証マシンはCore2Duo1.66Ghz RAM512MB HDD120GB Windows Vistaである。
1 PCパフォーマンスに与える影響
(1)ベンチマークテスト結果
Crystal Benchを使用して、製品インストール前とインストール後のパフォーマンスの低下具合を測定した。
CPUパフォーマンスには変化はなかったが、メモリアクセスが2%低下、ハードディスク・パフォーマンスが35%低下した。これまでの他製品での検証結果は、ハードディスクパフォーマンスでKing Internet Securityが15%低下、Kaspersky Internet Securityが25%低下だったから、現在のところ最もパフォーマンスが悪く、重い。
(2)ダウンロード速度
40メガのファイルのダウンロード速度を、インストール前とインストール後で比較計測、時間をおかずに3回計測して平均値を求めた。インストール前の平均40秒に対して、インストール後の平均は107秒という結果だった。これはダウンロードテンポラリから書き出すのに時間がかかっているようで、ハードディスクパフォーマンス低下の影響が大きいようだ。
2 ユーザビリティ
(1)迷惑メール対策
スパムを含む500通のメールをダウンロードした。多くのスパムはスパムであると認識されたが、通常の転送メールや一部の画像付きメールが、迷惑メールフォルダ送りとなった。転送メールは日常生活上普通に送られてくるものなので、これでは困る。さらに一部の画像付きメールがフィッシングメール扱いとなったが、このメールはウェブページをそのままメールで送信したものである。特段フィッシングの疑いはない。併せて非常に迷惑である。
(2)フィッシングサイト対策
ブラウザプラグインとして動作する。
(3)P2P対策
サーバとして動作することについて、特段の警告はなかった。(他製品ではP2P警告を発するものがある)
(4)その他機能全般
ノートンは、マルウェア対策だけではなく、ハードディスクメンテナンスやバックアップに関しても、それが実施されていないことを「リスク」と呼んでいる。
ノートン360という商品名のとおり、マルウェア対策も含めてトータルなメンテナンス機能を持っているのだが、初心者にとってはトータルなメンテナンスをサジェストしてくれるので、むしろ良いかも知れないが、自分でバックアップポリシーを定めている中級者以上のユーザーにとっては、煩わしいと思われる。
自動で処理できるマルウェアについては、「脅威を処理しています」とだけメッセージを出し、具体的なマルウェア名を表示しない。これも初心者を怯えさせない配慮だと思われる。
講評
ハードディスクパフォーマンスの劣化と、迷惑メール対策の誤検知率の高さは評価できない一方で、ウィルス検出率の高さ(6月度調べで三位)と初心者への教育的サジェスト機能は評価できるので、初心者向けの製品と言うべきだろう。
(編集部 真田裕一)
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