ウイルス今昔物語

【ウィルス今昔物語】(9)Badtrance.B(バッドトランス)

ウィルス大荒れの年となった2001年の最後を締めくくるのが、このバッドトランスであった。

年末はシステム管理者の多忙な時期と相場が決まっているが、このバッドトランスも風聞たがわず年末を狙って大流行した。

Badtrans(バッドトランス)は、トロイの木馬型のワームである。自身のコピーを電子メールに添付して送信することで、ネットワーク上で自己増殖し、感染したコンピュータ上のキー入力を記録して外部に送信するといったハッキングツールとしての活動も行う。

バッドトランスの特徴は、汚染メールをプレビューしただけで感染することと、SMTPエンジンを持っていて、一度感染したらメーラーに依存せずに、勝手にメールを送信して、記録も残さないという点である。

Bad Tranceは、直訳すれば「悪い催眠状態」である。命名の由来は不明だが、Y2Kが思い出になりつつあった2001年末に、Y2K時代から活躍してきたシステム管理者を悪い催眠状態に陥れたことは間違いない。
こうしてウィルス当たり年の2001年は暮れていったのであった。

(編集部 真田裕一)

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