Culture & Critique by Virus Watcher Japan

【コラム】いつまでNCの夢を見ているのか クラウドブーム

昨今流行のIT用語「クラウド」について、カタカナに対応する用語は2つある。Cloud(雲)とCrowd(群衆)である。ちょっとした皮肉を込めて解釈をすれば、どちらも「つかみどころがなくて、当てにならないもの」の代表である。一応、語源はCloudのほうだ。インターネット世界が雲の形で表記されることに由来する。

魔法の言葉「クラウド」との正しいつき合い方ZDNet Japan

このコラムで、クラウドという言葉に安易に乗らないよう警鐘を発している。筆者もこの意見には賛成だ。

彼らの魔法にかかってはいけない。表を飾る言葉に惑わされることなく、その実態を冷静に評価しなければ、夢に投資することとなり、結局は、これまでと何も変わらない結果となるだろう。

今から10年前、流行していた言葉は「Y2K」である。「御社のIT部門ではY2K(西暦2000年問題)は対策済みですか」といって顧客訪問をするのが、IT営業のトレンドであった。もちろん事態は深刻であり、実働部隊は夜を徹して対策に当たっていたのだが、Y2Kという言葉が一人歩きしていた感は否めない。

その後、「Webサービス時代」、「SaaS時代」、さらに派生して「PaaS時代」といった流行語を駆使しながら、現在の「クラウド時代」と相成るわけだが、そのルーツは90年代後半のNCという商業的に失敗したテクノロジーに突き当たる。

NCの詳細は上記リンクを参照していただくとして、旬のワードである「クラウド」と付き合うには、以下の事柄を心に留めておくべきであろう。

--------------------------------------------------------------------------------------------
いつの時代もベンダーはハードウェア販売で利益を上げた上で、顧客の囲い込みを行うものである
--------------------------------------------------------------------------------------------

IT部門のアウトソーシングがブームだった頃、自社IT部門が空洞化し、ベンダーとの一蓮托生になってしまった企業が続発した負の歴史を忘れてはならないだろう。

「所有から利用へ」というシフトを促すクラウドは、IT部門人材の育成を含めた厳密なコスト計算比較の上で導入の可否を決めるべきである。どこまでを所有し、どこまでを利用(一種のレンタルだ)するのか、切り分けを行うことが最も重要なことである。

(編集部 長谷部祐二)

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 【コラム】いつまでNCの夢を見ているのか クラウドブーム

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://antivirus-news.net/mt-tb.cgi/720

Culture & Critique by Virus Watcher Japan トピックス