国内初の第三者機関ウィルス検出率を発表し、セキュリティソフトの今後について論じるなど、示唆に富んだAVAR2009であったが、実際に会議に出席して、セキュリティ分野におけるメディアの役割について考えさせられることが多かったことを報告したい。
新たな脅威が出現すると、メディアはまずその脅威について現在判明している情報を断片的に報告していく。これは情報の迅速性という意味では必ずしも不適当ではないが、「いつまでに」「誰が」「どのような」対処をすればよいのか、応急措置(暫定措置)と恒久措置を確実に伝えてはいないように思われる。
「ウィルス対策ソフトのパターンファイルを最新のものにしてください」
「更新プログラムを速やかに適用してください」
この2つの警告意外に、有効な情報提供が無く、しかも今回の会議ではパターンファイル法の限界が示唆されているくらいなので、せいぜい「変なおじさんについていってはいけません」と子どもに漠然と諭すのと大差ないように思える。
公的機関にしても、IPA、警察庁、総務省、経産省などが独自に情報提供を行っていて、メディアはそれぞれの情報をまた伝えるにとどまっている。
企業のIT部門担当者と末端ユーザーでそれぞれ対応すべき事柄は異なる。メディアの役割は伝えられる情報の交通整理を行い、いたずらに危険を警告するのではなく、「着実にやるべきこと」を伝えていくことであろう。
(編集部 長谷部祐二)
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 【AVAR2009レポート】PART4 メディアの役割
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://antivirus-news.net/mt-tb.cgi/771