コンピューターウイルスは、コンピューターの正常な動作を妨害、データなどを壊してしまう悪質なプログラムの一種である。
1989年、東京大学海洋研究所(東京都中野区南台、根本敬久所長)と同地震研究所(文京区弥生、茂木清夫所長)のパソコン6台にコンピューターウイルスが侵入した。海底地震の分析プログラムを壊すなどの被害をもたらした。日本の公的機関のパソコンがウイルス被害を受けたのは初めてだった。
6台はいずれも米国アップル社コンピューター製パソコン「マッキントッシュ」。海洋研では大洋底構造地質部門の研究室で使用している4台。1989年10月になって市販のウイルス検出プログラムで、「NウイルスA型」「同B型」という米国で猛威をふるっているコンピューター・ウイルスがひそんでいることが判明、ワクチンプログラムで退治した。ウイルスに感染したのはワープロソフト、通信ソフトなど約10種類。海洋研には百数十台のパソコンがあり、他の研究室での感染はなかった。